天岩戸神社は、「天孫降臨の地」「日本発祥の地」との呼び名の高い、宮崎県高千穂町に鎮座しています。この神社では、日本神話中で天照皇大神(あまてらすおおみかみ)が隠れられた「天岩戸」と呼ばれる洞窟を御神体にしています。
この「天岩戸」は立入り禁止で写真撮影も禁止。なんと神職も立ち入れないという、本物の神域なのです!こんな神社があったのか?!と驚きですね。そのエネルギーの強さも、スピリチュアルカウンセラーの江原啓之さんがテレビ番組の中で「生半可な気持ちでは行ってはいけない」と語ったほど。
さっそくご紹介していきましょう!

目次

東西二つの神社がある

天岩戸神社は、岩戸川を挟んで東西二つの神社があり、それぞれ「東本宮」「西本宮」といいます。「東本宮」は天照皇大神(あまてらすおおみかみ)を主祭神にしています。
もう一方の「西本宮」は、大日女尊(おおひるめのみこと・天照皇大神の別名)を主祭神にしていますが、御神体として「天岩戸」を祀っています。要はどちらも天照皇大神を祀っているのですが、東本宮は天照皇大神が天岩戸から出てこられた後にお住まいになった場所とされています。どちらかというと、天岩戸のある西本宮に参拝者が多くにぎわっていますが、いずれも強力なパワースポットです。


(西本宮拝殿)

開運や諸願成就のご利益があるとされますが、何かを決定するとき、将来について考えたいときなど、原点に戻って迷いをふっきり、決断が促される場所であるといわれています。

天照皇大神が天岩戸にお隠れになった神話とは?

ご存知の方が大半だと思いますが、ちょっとおさらいします。

天照皇大神は、弟である素戔嗚尊(すさのおのみこと)の乱暴に耐えられなくなって、「天岩戸」と呼ばれる洞窟の奥深くに隠れてしまわれました。太陽の女神である天照皇大神が隠れたため、地上は闇に包まれてしまい、困り果てた八百万の神々は、ある日相談のため集まったところ、知恵の神である思兼神(おもいかね)の案で、天岩戸の前で饗宴を開くことにしました。宴もたけなわのころ、芸能の女神である天鈿女命(あめのうずめのみこと)が衣をはだけながら面白い踊りを踊りだしたので、みんな大盛り上がり!天照皇大神も、天岩戸の奥からその騒ぎを聞きつけ、何事かとそっと戸をあけて外をのぞいてみたら、その好機を逃さず力自慢の神様、手力男命(たぢからお)に扉をさっとあけられてしまい、地上はめでたく光をとり戻しました。

遥拝所から「天岩戸」を拝観できる西本宮

神話をおさらいしたところで、さっそく西本宮から参拝にいってみましょう。
西本宮側の駐車場脇には天岩戸を引き開けた、手力男命の勇猛な像が建っています。
神様というより鬼のような形相ですが(笑)、それくらい力いっぱい開け放ったことを象徴しているのでしょうか?

西本宮には、神社にはたいていある「本殿」がありません。というのも「本殿」は御神体を納める最も奥まった場所にある建物の意味ですが、西本宮の御神体が「天岩戸」、洞窟であるからです。
「天岩戸」は西本宮の拝殿の裏手にありますが、前述のように一般の立入りは禁止で、写真・ビデオ撮影も禁止の場所です。そのかわり、遥拝所から拝観はできます。
ただし拝観希望の場合、社務所で申込みをする必要があります。受付がされたら、案内時間ごとに神職から丁寧な案内・説明がなされ、お祓いを受けた後に遥拝所に通してもらいます。
やっとの思いで天岩戸を一目見ようと目をこらしても、洞窟の前には木々が茂っており、そんなに、というのかほとんど見えない・・・けど、心を込めてお祈りをささげてくださいね。

「招霊(おがたま)の木」は強力なパワースポット

西本宮の社殿の前にある「招霊の木」はパワーが強いので、ぜひ近寄ってパワーを感じてみましょう。この木の実はぶどうのようで、神具の鈴のもとになった木といわれています。天鈿女命が手に持って踊ったといういわれがあります。


(招霊の木)

また拝殿に向かって左手にある「古代銀杏」は、町指定の天然記念物になっていて、国内ではここ、天岩戸神社と長野県諏訪の2ヵ所しかありません。普通の銀杏とは葉と実の形が違うので、ご興味をお持ちの方はぜひこちらもご覧になってください。


(古代銀杏)

八百万の神々の会議場「天安河原(あまのやすかわら)」

西本宮の裏口から出て50mほどのところに、「天安河原」に続く入り口があります。
「天安河原」は、天照皇大神を天岩戸から出す計画を八百万の神々が立てた会議場で、ここから徒歩で20分ほどのところにあります。
川沿いを行く気持ちのよい散歩道で、河原へ向かう途中の太鼓橋は、江原啓之さんが禊(みそぎ)をしたことがあるという、エネルギーの大変強い場所となっています。

天安河原の中心部分には「仰慕ヶ窟(ぎょうぼがいわや)」といわれる洞窟があります。
この洞窟の奥には八百万の神々を祀る「天安河原宮」があります。
強力なパワースポットですが、時間帯や気候によっては参拝できないときもあるので、雨の後などで心配な時は、社務所のホームページで確認してから行かれた方がいいかも。台風の後の本日、ためしにホームページで調べてみたら、やはり天安河原へは行かないようにとありました。お天気が安定している日の午前中がおすすめです。


(仰慕ヶ窟の中から撮影)

こちらの河原では「石を積むと願いが叶う」とされていて、多くの石が積まれています。
間違って倒さないように注意してくださいね。

静かで落ち着いた東本宮

河原で一息ついた後は、東本宮へも足を延ばしてみましょう。西本宮の駐車場から商店街を通り、岩戸橋を渡ってすぐのところに、東本宮の駐車場があり、西本宮からは徒歩5分ほどで到着です。拝殿へ向かう石段の入り口付近には天鈿女命の像がたたずんでいます。この像は実は仕掛けがあって、人が近づくと回って踊りだします。知らない人が近づくと、かなりびっくりするみたいです。

100段ほどの石段を登ると拝殿があります。拝殿の奥にある、本殿の裏手には御神木の根元から湧き出る御神水があり、参拝者も飲むことができます。水が甘いと感じる人が多いので、ぜひためしに飲んでみてくださいね。

根元が7本つながった「七本杉」

御神水からさらに奥にすすむと、江戸時代に植えられたという、根元が7本つながった珍しい「七本杉」があります。
天岩戸の崖上あたりにあって根元に寄ると危険なので、以前は見ることができなかったのですが、平成26年に遊歩道が整備されて以来、近くで見ることができるようになりました。こちらもパワースポットなので、お見逃しなく!

天岩戸神社の御朱印

最後に御朱印をいただきました。

周辺にも多くの神社あり

天岩戸神社周辺には、他にも「石神神社」「二ツ嶽神社」「鉾神社」「落立神社」の4社があり、「天岩戸5社」と呼ばれています。車で半日あれば廻れるので、お時間のある方は5社巡ってみてもよいかもしれませんね。ちなみに、天岩戸神社以外の4社には神職が常駐していないので、4社のご朱印を受けたいときは、天岩戸神社の西本宮の社務所でお願いします。

神話のムード漂う、神秘的な魅力あふれる天岩戸神社。人生の転換を図るエネルギーを授かり、生まれ変わっていきたい時、ぜひ参拝してみてくださいね!

天岩戸神社の基本情報

天岩戸神社の御祭神

西本宮
大日孁尊(おおひるめのみこと)=天照大神の別名
東本宮
天照皇大神(あまてらすすめおおみかみ)

天岩戸神社のご利益

所願成就、商売繁盛、家内安全、病気平癒

住所&アクセス

住所:〒882-1621 宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸1073番地1

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