朱塗りの神殿と紺碧の海!絶景の縁結びスポット鵜戸神宮

宮崎県日南市の鵜戸神宮は、日向灘に面した岬の突端に位置し、日南海岸きっての観光名所の一つです。朱塗りの神殿と紺碧の海のコントラストも鮮やかな、南国ならではの海洋性の明るさあふれる外観に、一目見たときから心惹かれる人も多いのではないでしょうか。地元では「鵜戸さん」の名称で親しまれるこの神宮は、なんと自然の洞窟内にあり、しかも階段を下りて参拝するという、全国でも大変珍しい神社です。
天照大神など6柱の神様が祀ってありますが、ご主祭神は「日子波瀲武鸕鵜草葺不合尊(ひこなぎさたけうがやふきあえずのみこと)」で、日本の初代天皇である神武天皇のお父様にあたります。まずは神社の成立ちを、この尊の誕生にまつわる神話から紐解いていきましょう。

目次

本殿は神様の御子誕生の聖地

古事記で有名な逸話のひとつに、海幸彦と山幸彦の兄弟の話がありますね。山幸彦は、兄である海幸彦の釣り針を探しに海宮(わたつみのみや)へ行かれた折、海神の娘、豊玉姫命と結ばれました。山幸彦が海宮から戻られた後、身重になっていた豊玉姫命が、鵜戸の地に来られ、ご出産のために急いで産屋を造られていましたが、鵜の羽で屋根を葺き終らないうちに御子が誕生してしまったので、「鵜草葺不合尊」と名付けられたそうです・・!
この産屋の址が、神宮の本殿のある洞窟と伝えられています。洞窟にある本殿、そして本殿にまつわるエピソード、いずれも神秘的で、県内屈指のパワースポットと呼ばれるのも納得いきますね。

本殿までは長い参道を下っていきます。途中「千鳥橋」と「玉橋」という二つの橋を渡りますが、この「玉橋」からは聖域ですので福しめ縄で身を清めてからお進みください。断崖絶壁に沿って設けられた階段からは日向灘の絶景が楽しめます。

「おちちいわ」で安産&子育て祈願

無事出産を終えられた豊玉姫命は、ほどなくして海宮へ帰ってしまいます。それは、「出産中は本来の醜い姿に戻ってしまうから見てほしくない」と告げたにもかかわらず、山幸彦が、豊玉姫命がワニ(サメのことでしょう)の姿に戻って行う出産シーンを見てしまったからでした。姫はわが子の健やかな成長を祈って乳房をとり、岩にくっつけていかれたそうです。本殿裏手にある「おちちいわ」こそが、この伝説の岩であり、出産前後の女性たちやその家族が、岩からしたたる清水でつくられた「おちちあめ」を購入し、安産や母乳の出がよくなることを祈願する、出産・子育ての聖地となっています。

「なでうさぎ」をなでて開運祈願

本殿裏には、「なでうさぎ」と呼ばれる、病気平癒や開運をもたらすとされるウサギの置物があります。鵜戸神宮の神の使いはウサギです。「鵜」が「卯」、そして「兎」に通じるからかと言われています。ご朱印帳もウサギのモチーフを使用してありますので、ぜひご覧くださいね。

「運玉投げ」で願いをかなえよう!

本殿前の磯に、亀のような形をした岩があります。こちらは「霊石亀石」で、豊玉姫命を海宮からお連れした亀が姿を変えたものだと伝えられています。
この岩に、注連縄で囲まれた60センチ四方ほどのくぼみがあり、その中に「運玉」と呼ばれる、粘土を素焼きにした石を投げいれ、命中すると願いが叶うといわれています。その際、男性は左手、女性は右手で投げなくてはならないという決まりがあり、なかなか入らないそうです。
毎年日南キャンプに訪れる広島カープの選手もこの神宮を参拝するようですが、プロ野球の選手なら、きっと玉が入っているはず?
近年はインターネットなどで、亀石の近くに別のハート型のくぼみがあると話題になっていますが、いかにも縁結びや夫婦和合にご利益がある神社らしくて素敵ですね!

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新婚旅行の定番コースだった証・シャンシャン馬道中

鵜戸神宮はその由来から、夫婦や家族での参拝が多い神社ですが、江戸時代中頃から明治時代まで、遠くから馬で参拝する人も多く、きらびやかに飾った馬に花嫁を載せて、花婿が馬を引いていく新婚夫婦の様子は「シャンシャン馬道中」と言って、唄にも歌われていました。当時、鵜戸神宮への道のりは相当に険しかったらしいのですが、その険しさも、夫婦のきずなを強めるのに一役買っていたのかもしれませんね。

まとめ

生命の源である海のそばにたち、神々の恋愛と和合の神話に由来を持つ鵜戸神宮。参拝すると生命力が喚起されて、おおらかで開放的なエネルギーを授かれそうですね。
生きていることそのものへの感謝をこめて、しっかりとお参りしましょう!

鵜戸神宮の基本情報

鵜戸神宮の御祭神

  • 日子波瀲武鸕鷀草葺不合尊(ひこなぎさたけうがやふきあえずのみこと)

鵜戸神宮のご利益

縁結び、子授け、安産、育児、海上安全


住所&アクセス

〒887-0101 宮崎県日南市大字宮浦3232

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